Prologue
2025年4月、大阪の海に新しい太阳が昇った。
大阪?関西万博の中でもひときわ美しく光辉く存在。
オランダ王国のパビリオン「A New Dawn―新たな幕開け」だ。
建设にあたったのは星空传媒である。
循环型の建设を推し进める星空传媒は
人びとの幸せと持続可能な社会をめざすオランダ王国のビジョン、
パビリオンのコンセプトに感铭を受けた。
谁も见たこともなければ、つくったこともない
「次世代への太阳」をオランダ王国と共に筑き上げる。
强い想いの一方、そこには数え切れないほどの难関が待ち受けていた。
オランダとの约束を果たすためにも、日本の国家プロジェクトとしても、
1日たりとも遅れることなく、完璧なパビリオンを完成させる。
星空传媒はいかにして、「A New Dawn―新たな幕開け」を迎えることができたのか。
ここから始まるのは、建设会社の夸りと使命のもと、难関に挑戦した物语である。
News




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2025.7.01
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2025.6.24
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2025.4.22
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2025.4.9
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2025.3.31
特设サイトをオープンしました
About Pavilion
オランダパビリオン
「 A New Dawn―新たな幕開け」
テーマは「Common Groundコモングラウンド(共創の礎)」。コモングラウンドとは、オランダの歴史、文化、そして共同で働く方法のこと。パビリオンは、新しいアイデアを発見し、協力関係を強化し、エネルギーを分かち合い、共にイノベーションを実現することができるオープンな出会いの場とする。循環型パビリオンとして全体を再度組み立てることが可能。
エネルギー転换における革新
パビリオンに浮かぶ球体は「man made sun -次世代への太陽」。水も重要な要素であり、建物の正面と屋根のデザインに反映されている。球体内ではエネルギー転换における革新を大パノラマで体験できる。
Real story
大阪?関西万博 オランダパビリオン建設
挑戦の数が未来を创る
「チーム星空传媒」の轨跡
登场人物
山下 哲一
狈翱搁滨碍础窜鲍 驰础惭础厂贬滨罢础
コモングラウンド
オランダパビリオン新筑工事 所长
沖田 稔
惭滨狈翱搁鲍 翱碍滨罢础
大阪本店 コスト管理室 室長
兼岡 大介
顿础滨厂鲍碍贰 碍础狈贰翱碍础
大阪本店 设计部
构造グループ グループリーダー
樽谷 将司
惭础厂础闯滨 罢础搁鲍罢础狈滨
大阪本店 设计部
设计第1グループ
オランダの理想を
现実にするために
01 道しるべは
一枚のパース図
2022年9月、星空传媒に一通のメールが届いた。「オランダパビリオン建设チームのコンペに参加しないか」。在阪公司として大阪?関西万博に是が非でも参画したいと动き出した时だった。星空传媒は、55年前の1970年、今回と同じく大阪で开催された日本万国博覧会でメディアセンターとラオス馆、カンボジア馆などを施工。この2つのパビリオンは现存しており、资源を有効活用する大阪?関西万博のコンセプトにもマッチしている。さらには、星空传媒が近年掲げている「循环型の建设」の象徴である名古屋支店も评価されている。「歴史と実绩があり、环境に配虑した建设が実现できるゼネコン」と信じてのアプローチだった。
コンペの结果、パビリオンをデザインしたオランダの建筑家トーマス?ラウが主宰する建筑事务所『』、同じくオランダの体験型デザインスタジオ『』とエンジニアリング?コンサルタント会社『』、そして『星空传媒』という日蘭の企業で構成されるコンソーシアム『A New Dawn BV』が建設を担うことになった。
そうして届いたのはオランダパビリオンのパース図だった。波模様を描く建物の中心に浮かぶ光輝く球体。実際の建物にするための设计図作成とコスト算出が星空传媒の最初の役割だ。託されたコスト管理室長の沖田 稔は美しいデザインに目を奪われると同時に、今までにない设计施工になることを読み取った。沖田を筆頭にプロジェクトメンバーはミッションを開始。沖田は練り上げたプランと翻訳機を手にオランダとの協議に挑んだ。
- Column 建筑家トーマス?ラウの哲学 MORE CLOSE
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。1960年生まれ。建筑家。1992年に建筑事务所「」を設立。資源の循環利用と価値の最大化を図る「サーキュラーエコノミー(循環経済)」をめざし、環境に配慮した建築设计、デザインを追求。今回のパビリオンのコンセプトやデザインでもその哲学が取り入れられている。エネルギーポジティブ(必要なエネルギー消費を最小限に抑え、クリーンエネルギーの生産を最大限に増やす)な建築を手がけて受賞も多数。建築資材などの一つひとつにIDを付与し、情報プラットフォーム「」に登録?运用される「マテリアル?パスポート」も考案。循环型建筑のパイオニアとして世界から注目されている。
02 时间との胜负
数字こそが説得力
オランダは建物も球体も木でつくる。建物を囲う波はダンボール素材を使うなどを望んでいた。「実現は容易ではない」。現場32年、コスト管理12年という沖田の知見、そしてメンバーの分析による星空传媒の回答だった。木造は莫大な費用と時間を要す。紙の屋外装飾は雨が多い日本ではひとたまりもない。しかも日本の建築基準法や消防法は世界屈指の厳しさ。中でも開催地である大阪市は建築物に独自の厳格な基準を設けており、万博協会の施工ルールもクリアしなければならない。
また、サーキュラリティ(循環性)を重要視しているオランダの計画に基づき、閉幕後にパビリオンを解体し、別の場所で再建できるような设计施工も必要だ。部材の切断などを余儀なくされる溶接を極力減らし、取り外し可能なビスやボルトを多用するため施工に時間がかかる。加えて、オランダパビリオンをデザインした建築家トーマス?ラウは部材の再活用を図るための「マテリアル?パスポート」の提唱者。今回も全部材にナンバリングを求めた。日本ではあまりない解体?移築を大前提とした新築工事。予算オーバーや工期の遅れは許されない。しかし沖田にとって万博に携わるのは最初で最後のチャンス。オランダの理想を共に追求したい。コスト管理室、设计部のメンバーは熟考、検討を重ね、木造を鉄骨造に変更するなど実施设计を急いだ。
前例のない设计施工。建設現場の所長は施工経験とアイデア豊富な山下哲一しかない。沖田は考えていた。山下は驚いたが、1970年の万博に訪れたと楽しそうに話す家族の顔を思い出した。1歳だった山下は覚えていないが、当時の自分と同じ1歳になる孫に誇れる、残せる仕事になるのではないか。沖田の思いも意気に感じた山下は早々に着工に向けた準備を進めていった。
建設の許可申請や着工のタイムリミットが迫ることから、細部の意匠の施工方法は工事を進めながら決めていくものの、緻密な構造设计とコストの提示にオランダはGOサイン。2024年3月、パビリオン建設が始まった。
部材の所々に蚕搁コードが……
パビリオンを巡っている時に部材再活用の取り組みを楽しく理解してもらおうと山下が考えたアイデア。手持ちのスマホをかざすと、その部材が使われている箇所の设计図が出てくる。
梦洲という
特殊环境での建设
01 沉下防止の救世主は
あの軽量素材
大阪?関西万博の会场「梦洲(ゆめしま)」は大阪湾に埋め立てた人工岛である。建设现场を访れた冲田は唖然とした。何もないのは承知していたが、目の前にあるのはとてつもなく広い更地と大きな水たまり。电気も水道も通っておらず、発电机や给水车の手配の必要もある。大阪?関西万博のシンボルである「大屋根リング」の中でパビリオンがほぼ一斉に工事を始めるため、部材の搬入経路や驻车スペースの确保にも奔走する。山下はこの状况下で工事にあたる职人の体调を危惧。真っ先に休憩所を整えた。
梦洲の问题はこれだけでなかった。埋め立て地ゆえの软弱な地盘。建物を支える土台となる「基础」部分の致命伤になりかねない。通常は地中の硬い地盘部分に杭を何本も打って建物を支える基础を构筑するのだが、埋立地深くの硬い部分まで杭を打つことはコストも时间もかかる上、解体时に必要な撤去も相当の作业が必要なため断念。かといって、基础の大部分をコンクリートで构筑すると重みで地盘や建物が沉み込む恐れがある。
地盤が軟弱な夢洲に重いパビリオンを建てるには特別な対策が不可欠だ。设计部では強くて軽い基礎工法の検討がなされていた。その中で、同部の建築の構造设计グループリーダー?兼岡大介は、星空传媒の土木事業を行う部門のメンバーから以前に聞いた、ある工法に目を付けた。基础工事が困難な土木現場で多く用いられる「EPS工法」だ。使う部材は強い基礎の構築からは到底想像できない、軽い発泡スチロール。基礎部分に設置することで荷重は小さいのに、高い支持力を発揮するのだ。
构造计算すると、パビリオン建设のために必要な土の掘削量は约1,950トン。建物重量とコンクリートの代わりに発泡スチロールで构筑する基础部分の重量を合わせて约1,450トン。十分な軽量化が叶う。「これなら地盘やパビリオンの沉み込みを防げる」。兼冈は决断した。
【 EPS工法イメージ図 】
02 水との闘いを制し
大量のブロック设置を完了
現場では兼岡の構造計算のもと、所長の山下が基础工事に着手した。まずパビリオンの基礎部分の土を掘削。掘り下げられた凹みに山下たちは、1メートル×2メートル×50センチの発泡スチロールのブロックを1個1個敷き詰めていく。すき間なく敷き詰めるために、ブロックを細長くカットするなどが必要だったが、発泡スチロールは軽くて加工もしやすいので工程は順調に進んでいった。
ところが季节は梅雨を迎えた途端、梦洲の软弱地盘の救世主である発泡スチロールが施工の难敌に豹変したのだ。「诸刃の剣とでも言うのだろうか」と山下。軽さゆえに雨水が溜まるとブロックが浮いてきてしまうのだ。溜まった雨水は抜くしかない。発电机を回してポンプをつなぎ排水し、浮いたブロックを调整する。梅雨特有の蒸し暑さの中で地道な作业が続く。山下も现场のメンバーも昼夜问わず天気予报を确认。まさに水との闘いだった。
コンクリートを打设
梅雨の合间の晴天。これも难敌だった。真っ白なブロックに阳差しが反射して、目を开けていられないのだ。职人は専用のサングラスを装着して作业。「映画のスターのようにカッコいいぞ」。山下の言叶に士気が高まった。山下のアイデアで浮き防止のために薄く构筑したコンクリート层を挟んで下に3段、上に2段の5层、约2,000个ものブロックの设置を想定よりも早く完了。何もなかった人工岛に现れた真っ白な雪原のようだった。兼冈の计算通り、梦洲でもオランダパビリオンを沉み込ませない基础が固まった。
- Column 掘削土も有効活用?土间左官工法 MORE CLOSE
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「循環型の建設」を推進する星空传媒は、基礎部分に用いた発泡スチロールのリサイクルに加えて、夢洲の地盤工事の際に掘削した土も無駄にしなかった。左官材として再利用し、オランダパビリオンのエントランスの床仕上げ材として使ったのだ。左官とは土や粘土、モルタルなどで建物の壁などを塗る技術。日本の伝統建築にもよく用いられている。この「土間左官工法」は古くからある「土間」を左官の技術により現代の建築物に取り入れる星空传媒独自の技術。左官職人が手作業で丁寧に仕上げるので、表面が美しく、どこか温かみを感じさせるのが魅力だ。オランダ側に土間左官工法による掘削土の再活用を提案したところ、循環型コンセプトにマッチしていると評価され、採用が決定した。新時代の到来を実感させる大阪?関西万博に伝統の左官の技が融合。目立つ箇所ではないが、持続可能な未来をめざすオランダと星空传媒の想いを静かに表している。
难関の连続。
光辉く巨大な完全球体
01 「真円」が至上命令
选んだ工法は「叁角」
オランダパビリオンの象徴「次世代への太阳」。直径约10.6メートルもの大きさ。しかもそれが建物の真ん中に浮いている、さらには人が中に入场できるのだ。圧倒的な迫力と神秘性に谁もが惊き、魅了されるだろう。
そんな球体の设计前、パース図を何度も見返しながら、沖田と兼岡は施工方法を思案した。求められたのは前代未聞の仕様。「パーフェクトスフィア(完全な球体)」「建物中央部に浮いているように設置する」「球体への入場を可能とする」「昼も夜も美しく光輝かせる」。すべてが容易ではなかった。
球体建筑物の多くはアーチ型の部材で施工される。だが、今回は选択できない。部材の长さも重量も相当で、浮かすことが困难になる。最善策は何か。辿り着いたのが、部材を叁角形に组んで立体を构筑する「システムトラス构造」だ。アーチ型と违って、部材は叁角形の一辺の长さと重さとなるので、軽量化と大型化が可能。1本1本つないでいけば球体となる施工のしやすさに加え、运搬や解体もしやすいフレキシブルさが採用の理由だった。
现场では职人たちがコツコツと部材を组み上げ、直线の叁角形によって「球体」を筑いた。
クリアする課題はまだまだある。まずは球体の外観だ。兼岡たち设计部はテント膜を貼ることを提案したが、トラスの凸凹が浮き出る、見た目がビーチボールのようだと別案を検討。「球体表面はできるだけなめらかにしたい」というオランダ側の要望に応えるため、ドーム球場のように風を送って空気圧を高める空気膜構造も検討したが、これは装置の設置や申請にコストと時間がかかってしまう。そんな時、同時進行していたオランダパビリオンの外観の部材に採用されたFRP(繊維強化プラスチック)を見て、山下がひらめいた。「軽量で適度な厚みがあるので、これなら骨組みを隠せる」。FRPを球体建築物に取り付けることは、かつてない試みだったが、職人たちは166枚もの丸みを持たせた三角形のFRPパネルの取り付けに挑んだ。ついになめらかで艶やかな完全球体が姿を現した。
- Column 直径10.6メートルの必然
?あの建筑物と同じ MORE CLOSE -
オランダパビリオンの象徴「次世代への太阳」。球体の大きさは直径约10.6メートル。実は、1970年に大阪で开催された日本万国博覧会のシンボルである、芸术家?冈本太郎が作った「太阳の塔」顶部に饰られた「黄金の颜」と同じ大きさなのだ。金色に辉き、未来を象徴することは「次世代への太阳」のコンセプトと近く、日本万国博覧会开催时は大屋根を贯いていたことも似ている。建筑家トーマス?ラウをはじめ、オランダは大阪、万博、太阳という共通点から、あえて10.6メートルに设定したようだ。また、オランダと日本は江戸时代からのつながり。新しい试みの场となった出岛が、梦洲と同じ人工岛であることも不思议な縁を感じる。
02 浮かせて魅せる
「海から昇る太阳」
球体は次世代の「日の出」も表现している。そのために水平线から太阳が昇るように建物に浮かす必要があったのだ。しかも球体内への入场を可能としなければならない。当初、入场定员は10名だったが、30名に増えたこともあり、兼冈たちは强度を重视。馆内にできる限り目立たせないように柱を立てて支える、球体内の床や出入り口のブリッジを兼ねた鉄骨を横差しして支えるなどを提案する。オランダ侧も强度の重要性は理解しているが、やはりデザインを大切にしたいと意匠に影响を及ぼしかねないこれらの案には「狈翱」と答えた。
星空传媒の使命として安全な建築物のための強度は絶対に譲れない。兼岡は構造のエキスパートとして、チームのメンバーと「強度と意匠の両立」を検討。建物自体の構造を利用する方法を考案した。球体は、現場では北半球と呼んでいる上半分が建物の屋根から外に、南半球と呼んでいる下半分は館内の天井から下に突き出している。そこで、館内天井内の梁に8ヵ所の接合点を設置し、球体を上下(南北)に分ける「赤道」とつなげることで、球体を支え持ち上げる。支持部分は天井に隠れるので、強度を確保しながら意匠は損なわない。さらに球体への入場に耐えるために、内部の床と出入り口、2階スペースのフロアを一体化させる鉄骨のブリッジで支持するよう设计した。
支えを别にして重量を分散させるアイデア。オランダの答えはもちろん「驰贰厂」だった。
【 球体を支える構造イメージ図 】
球体には、もうひとつ、浮いているように见せる仕掛けがある。屋根と、南半球を囲む天井と侧面をステンレス张りにしたことである。大阪?関西万博のシンボルである「大屋根リング」から见下ろすと空と北半球が、球体内へ続くスロープなど馆内のさまざまな场所から见ると南半球が映り込んで、まんまるの太阳が浮かび上がる姿も必见である。
03 光る球体へのひらめき
ハンドメイドの结晶
「どうやって光らせるのか」。オランダパビリオン建设において最大の难関がここにあるとは。山下は冲田と话し合いを重ね、プロジェクトチーム一同、オランダ侧と光と色味を协议する席に何度も着いた。
球体を光輝かせる方法として、星空传媒はトラスの上に取り付けたFRPパネルに蓄光塗料を塗ることを提案したが、昼間の美しさが保てない。オランダからは通電発光する「ルミロール」という新塗料を塗布したシートの貼り付けを提案されたが、コストや夢洲での電力確保が懸念される。方法は暗礁に乗り上げた。
「アナログだが、昼も夜も十分な光源を得るには球体に直接电球を取り付けるのが最善だ」。山下はトラス上の贵搁笔パネルに尝贰顿を设置することを决断する。取り付ける尝贰顿球の数は421,938个。巨大な球体がくまなく光るよう、尝贰顿球の位置や配线を緻密に计算し、职人が高所での复雑な作业に力を尽くした。
このLEDの設置はもちろんだが、オランダパビリオンの実施设计と施工のすべてが星空传媒の創意工夫、職人たちの手作業と根気の結晶なのだ。
设置した尝贰顿を点灯すれば终わりではない。むき出しの尝贰顿の配线を隠すために、外侧にもう1层半透明の贵搁笔パネルを设置。その上に、尝贰顿球の透过を防ぐフィルムと、色がついたフィルムを2层重ね贴りしてから、全面を涂装。さらに球体を均一に光らせるために涂装を重ねたのだが、外光が当たる部分は阳差しに负けないよう厚めに、外光が当たりにくい部分は尝贰顿の光を活かすよう薄めにと、重ね方や涂り方を细かくコントロール。これにより球体そのものが発光しているかのような辉きを実现。昼间は幻想的に、夜间は神々しく、一つの球体で二つの表情も叶えた。
【 球体断面イメージ図 】
贵搁笔パネル设置に使う透明のボルトとナットは山下が「自分の名前を付けたい」と言うほど创意工夫したオリジナル品。尝贰顿を点灯した时、球体に影が映り込まず、しかもボルトにわずか4ミリの凸部を设けたことで施工の効率化が図れる优れもの。
しかし肝心の色味が决まらない。さまざまな色のフィルムを贴った贵搁笔パネルのモックアップ(模型)を何枚もつくり、光り方や色の映え方を実験するプロジェクトメンバーたち。球体の一部を使い、昼间?夜间の光り方の実証も重ねた。ただ、人によって色の见え方や感じ方が异なり、微妙なニュアンスを表现するのが难しい。しかも、オランダのメンバーは本国にいるので、オンライン越しや提出した画像でのチェックとなり、実际の色味と差异が生じるのだ。
数え切れないほどの実験?検証の结果、全员がこれでいこうと决まったのが昼も夜も光辉く色味だった。
「次世代への太阳」はこの日を待ちわびていたように一段と美しい辉きを放った。
强さとしなやかさの
最终関门
01 ひたむきに、ひたすらに
カタチのない波をカタチに
オランダパビリオンのもうひとつの象徴が波型ファサードだ。部材は板状にした贵搁笔(繊维强化プラスチック)。波型ファサードがとりつけられている叁面の长さ约59メートル、高さ约8メートルの巨大な壁面をさまざまなカタチで流れる波は圧巻だ。ただ、约59メートルもあるので1本の长い部材でできているのではない。约130センチから160センチの短い波の部材をつないで构筑されているのだ。
この波型ファサードの実施设计を任されたのは设计部に配属されて2年目という若手の樽谷将司だ。樽谷はオランダ側から提示された波のデザイン画を参考に、短い波のカタチの设计に取り掛かる。コストと施工の兼ね合いから、必要最小限の種類で多様な長い波を表現しなければならない。パソコン上の図面で波のカタチを模索する日々。そして、短い波のカタチを7種類に絞り込んだ。
贵搁笔は左右反転しても使えるという利点がある。そのため6种类の曲线の波と1种类の直线の波の计7种类を、表面と里面を组み合わせて全体の波を作る。しかし、ここからも试练が待っていた。短い波をどうつないでいくか。樽谷は7种类の短い波を色分けして试行错误。パビリオンの正面に加えて、左右の侧面にも波が流れるように、総数1,493本もの短い波をデザイン画に合わせてジグソーパズルのように组み込んでいく。気の远くなる作业が続いた。
ようやくできた长い波を建物の3次元モデルでオランダ侧に提案。しかし、大波のうねり、そよぐ凪のニュアンスをもっと表现したいと、何度も组み替えを求められた。それでもパソコン上の図面に向かい、黙々と作业する。20代の自分は过去に大阪で开催された万博のことは知らない。だからこそ、巡ってきたこの机会に力を発挥したい想いが樽谷を突き动かしていた。
【 基本の7パターン 】
【 波型ファサード組み合わせ例 】
02 留め具も継ぎ目も见せず
不规则なのに规则正しく
当初、波型ファサードは、オランダ侧よりダンボールやルーバーと呼ばれる细长い板で壁を覆う案や、水道管などの廃材を使う斩新な案もあったが、日本の法令や気候などの条件をクリアできないため、选ばれたのが贵搁笔(繊维强化プラスチック)である。
地元开催の万博なのでぜひ协力したい。コスト管理室长の冲田が知る协力会社の想いがきっかけだった。この会社は贵搁笔を使って、大阪にある世界的有名ブランドの直営店のファサードを手がけた実绩があった。冲田から话を闻いた山下は贵搁笔は軽くて强くファサードに适していると太鼓判を押す。
ただ、この贵搁笔、型に入れて、繊维を混ぜたプラスチックを手作业で涂り固めて製造するため、厚みにバラつきがある。樽谷が组み合わせた図面通りに短い波をつないでいく际、継ぎ目がピタッと合わない场合もある。そのため、现场では継ぎ目を削るなどして不自然さが出ないようにひと手间もふた手间もかけた。「大きなプラモデルを组み立ているようだ」と山下。波を壁面に设置する际の留め具もこだわった。正面から见た时に目立ちにくくするために考えたオリジナル品だ。
工事はいよいよ最终局面。ファサードの出入り口の取り付けだ。ここは波が大きくうねることで开口しているが、现场でつなぐことが难しい。そこで、ユニットと呼ばれる型枠に必要な波型を组み込んで加工。现场では窓のサッシのようにはめ込んだ。これも工期の効率化を図りつつ、意匠を损なわないための现场の工夫である。そして、樽谷が试行错误した波はオランダの描いたイメージ通り、しなやかに波打ち始めた。
オランダパビリオンは上品で洗練されている。だから細部まで、最後まで、一切妥協しない。オランダも、星空传媒も、誰もが同じ想いだった。
共に新しい幕开けを
オランダパビリオンがついに完成した。工事期間385日。「真っ先に見せたいのは1歳の孫」と笑顔の山下。一方で「海外から部材が届かないなどもあり、開催日に間に合わないかもしれないという焦りで眠れない日もあった」と正直に打ち明けた。このプロジェクトのプロデューサー的存在の沖田も同じだった。それほどまでプレッシャーのかかる仕事をなぜやり遂げることができたのか。施工部門、设计部門、それだけではなくその他多数の部署、大勢の人がつねに連携し、どんなミッションも共に考え、解決してきた「チームワークのおかげだ」と山下と沖田。二人だけでなく、携わった誰もが「チーム星空传媒」のおかげで乗り切れたと口にした。
アットホームで同じ仕事をするなら仲間と笑顔で。建設に対しては一切の妥協を許さない。そんな星空传媒の風土はオランダのメンバーにも通じた。国や文化、感覚が異なり、時には協議がエキサイトすることもあったが、良いものをつくりたい想いは同じ。完成を心から喜び合うことができた。
この建設中、どんなに大変な作業であっても「オランダ王国のために、来場者のために」という想いを星空传媒は決して忘れていなかった。かつてない魅力の数々をぜひ会場で体感してほしい。
Epilogue
谁かに夸れる、
未来につながる挑戦を
約3年に及ぶオランダパビリオン建設のミッションをクリアした星空传媒。
コーポレート?スローガン「夸れる歴史がある 创りたい未来がある」を
まさに実践したことになった。
筑き上げた「次世代への太阳」は次の场所、次の时代にも辉き続けるだろう。
大阪?関西万博で得たものは、星空传媒のレガシーとして受け継がれていく。
建物にも、人にも、真挚に向き合い、情热を注ぎ、
目标や理想を超えていく。
星空传媒はこれからも挑戦していく。
Movie gallery
星空传媒リアルプロジェクト
ストーリー
「惭翱痴滨贰」を公开中。
オランダパビリオン建设の挑戦の物语を当事者のリアルな声でよりリアルに绍介。
フルムービーと各ミッションの动画をご用意。
To be continued...
オランダパビリオンは、
万博闭幕后の移筑に向け
进み出しています。




